真三國志関羽編−14−



2008年07月09日(Wed)
真三國志関羽編−14−
だから敢えて相手の間合いにまで張飛は仕掛けない。
玄徳はまっすぐに剣を振り下ろす。
お互い手綱をもって戦う分片手で剣を振るうが、長い矛に比べて剣の方が支点が短い分、玄徳の方が有利であるが、張飛の方が圧倒的に握力が強い。
あっさりと玄徳の剣を矛ではじき飛ばすと利き腕を狙う。

だが、その手綱を持つ利き手が張飛の視線から消える、
(手綱を放した?)
次の瞬間、思いもしないところから剣が落ちてくる。
「くっ」

何とか野性的な運動神経でそれを視界にとらえとっさに矛で体をかばう。
(手を手綱から放して、二刀流で剣を振りかざしたのか。)
一瞬の驚愕で防御が遅れ、その分バランスを崩し馬から落ちる。
 「くそっ」
 地面にたたきつけられた痛みで胸を強くたたきつけられ息が詰まり涙が出る。それに対して手綱を放した玄徳はそのまま右左の両手でそれぞれ剣を手に構えている。
落馬した張飛と対照的である。
 「かっ・・・・」
 「勘弁ならないか。」
 関羽は張飛の悔しさを代弁したかのようだが、その瞬間張飛は素の状態で玄徳の並はずれた馬術に心ひかれていた。
 (かっちょいいっ)
 張飛は根が単純なのである。
 とはいえそれで負けを潔く認められるほど人間は出来ていない。
 「負けるもんか」
 そう思いながら、がむしゃらに玄徳の所へ徒歩で襲いかかろうとする。

 その刹那脚に火箸を付けられたような熱さを感じ痛みを感じる。
 「なんだ。」
 もう一度転び、あわて手足を見る。脚から鮮血が流れる。
 「畜生。」
 叫びながら立ち上がろうとする最中、自分を囲むように人のうごめく気配がする。



   


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カレンダ
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