真三國志関羽編−12−



2008年07月04日(Fri)
真三國志関羽編−12−
それに張飛は絶対そうは見えないのだが、良いとこのお坊ちゃんである。
小さい頃から親に馬も与えられたし、肉屋の商売で物を運んだりするときに馬も使う。
あと働きが悪いと、食べたりするほど
 (馬とは友達なのだ。)
 「だから道楽で馬乗っている奴とは分けがちがう。」
 大体馬が上手く乗れるからと行って、張飛の豪腕があれば力づくで馬から突き落とす事が出来るのである。
 「たとえ馬に乗っていても俺様に貴様のようなひょろひょろした奴が勝てるわけがない。」
 「じゃあ参る。」
 自信満々に張飛が答えると、しめたとばかりに玄徳は馬に拍車を入れる。
 「さあこいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいっ」
 と叫びながら玄徳は馬を駆け、張飛と関羽の許から消えていく。
 「・・・・疾いっ」
 玄徳が走り出した瞬間馬は翼を持ったように足場の悪い草原を駆け抜けて行った。
 あれだけ馬を速く走らせる男を騎馬民族の出身の関羽も見たことがない。
 (恐るべきっ、玄徳。)
 「っていうか、戦う相手が逃げちゃったけど、どうするんだよ。」
 張飛の言うとおり感心している場合ではないのである。
 取り残された二人には笑いが落ちなかったような微妙な空気が流れる。

 半時ほどして蹄の音が近付いてくる。
 「玄徳。逃げ切れぬと思って戻ってきたか。」
 張飛がやっと獲物が戻ってきたことに安堵した……が
 「通り過ぎてどうするんだよ。」
 また颯爽と玄徳は通り過ぎていく。
 「なんて楽しそうに馬を乗るんだ。」
 強敵を相手にしているのに相手は全く気負っていない事に関羽は驚きを持つとともに、気負いこそが体を硬くして自らの動きを奪うことを考えたら、その余裕こそ本当は恐ろしい物だと関羽は思い考えさせられる。
 「っていうか、兄者そんなこと言っているから、次回に対決が持ち越しになってしまっただろ」

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カレンダ
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