真三国志−11− |
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2008年05月12日(Mon)
真三国志−11−
元徳一行は南へ向かう。
商人である馬頭はよく知った道だが、元徳もその辺の道にはかなり詳しかった。 「昔、廬植先生に習いに洛陽に行ったときがあって・・・・・・」 元徳は口数が多い方ではないが、いつも温暖な顔をしており、落ち着いて大人びていてそれだけでも安心感がある。 体格は手が長い程度で少し背が高めであったが、武勇を感じさせるような力強さはない。でも、誰ともない安心感を感じ旅を続けていけば行くほど、このむしろ売りの若者に貴族のような者でも持ち得ないような「器量の大きさ」を感じる。 (それなのに) 彼自身は全く偉ぶったところがなく、他の随行する用心棒達と同じ者を食べ同じように野宿をするし、話し方も時にへりくだり、時に友人のようにあつく気安く話しかける。 馬頭に対し今まで用心棒で居た人物は「自分たちが守ってやる」と言わんばかりに傲慢で自分の腕っぷしをひけらかすようないやな奴らが多かった。しかも大体の輩は馬の扱いは馬頭の彼よりも劣っているのにも関わらずそんな態度を取るのである。 (武勇をひけらかすのなら、馬ぐらい人よりうまくなってから威張れよ) と内心馬鹿にしていた。 それに対して、元徳は自己流であったものの馬術に大変優れて居たし、用心棒である立場なのに偉ぶるところは全くない。それどころか部下が馬頭達に高圧的な態度を見せよう者ならすぐに制したし、そういう元徳の考えが徹底されているのか、彼の手下達も敬意を持って馬頭達と接していた。 また話を続けていくとただの用心棒とは思えない話が出てくる。 今でこそ蓆売りだが、父親は県令であり付近の一族の本家筋に当たるという。そんな彼に一族は金を出し、都に留学させたのだ。 そして習ったのが清流派の大物であり、学問に優れ儒教を得意とするが兵法にも通じており、学者ながら今度黄巾党征伐軍の将軍に命じられると言われているあの廬植であ る。
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