ケイタイ小説カフェ「ソルノチェセル」 - 2008/11/20

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2008年11月20日(Thu)▲ページの先頭へ
真三國志曹操編−59−
 138年若くして中常侍になった曹騰であったが彼の急激な栄進を、同じ宦官で辛苦を続けてその地位に上がった者達にとってみたら面白いことではなかった。
 そして彼の存在と発言の影響力が大きくなる度に、彼の同じ地位の者達にとってみればその分彼らの力が失うことを意味する。
 そんな者達は曹騰追い落としに動く。禾中ロが前に指摘したように、賄賂を受けているなど、政治を私にしているなど、あるいはあり得ない奇行を行っているなど、そんなうわさ話を盛んに流す。
 すると人々は事実がどうこうよりもうわさ話という奴は面白い方に、悪い話は余計悪く誇張され広まっていく。まして成功者に対しては、人というのは残酷で平気でその散在を卑下できるのであれば、考えられないようなむごい事を口に出せる物なのである。
 「・・・・という噂が流れております。是非調査を」
 という事を禾中ロが申し出ると、皇帝は笑い相手にしない。
 「そなたは皇帝である私を愚者と思っているのかもしれぬが、私が皇帝になるための辛苦の時間を私はかの者だけと二人きりで生き抜いて来たのだぞ。彼に付いては私も光と陰も知り尽くしているし、逆に彼は私のことを同じように知り尽くしている。
 皆私が皇帝になってから近く者達ばかりばかりなのに、そんな浅はかな者が私よりもかの者を知ることが出来るというのか。」
 「恐れながら、他の中常侍の皆様方は盛んにその事を危惧されております。」
 更に禾中ロが言葉を重ねると、皇帝は初対面の時見せた蛇のような眼差しを見せる。
 「貴様は、どの者から命じられてそのようなつまらぬ話を私に聞かせているのか」
 その怒号に激しく動揺しながらも、
 「誰からも命じされてはおりません。私自身が間違ったことに対しては許せぬと思うからこそ申し出ているのであり、皇帝の言うとおり曹騰殿に過失がないからこそ、敢えて噂のような事はないという事を皇帝自ら調査を命じて公にすべきなのだと申しているわけであります」
 とムキになって禾中ロは意見を述べる。
 「ふんっ」
 そう不機嫌そうに皇帝は顔を背け呟く。
 「例え万が一、曹騰が悪い事をしたとしても私が彼を咎める事ができよう。彼と我妻だけは私心なく私を支えてくれたのだ。彼らが居なければ私は今生きてはいないであろう。それなのに下らぬ噂を流す小賢しい者ばかり居て、忠義を口にしていて誰一人我が気持ちを推し量る者がおらぬ。
 そんな者達こそ調べ上げて皆殺しにしてくれるわ。」
 そう言った後、苦々しく禾中ロを見てあざけ笑うように見る。
 「二度も朕にこのような口をきいて許されるのは禾中ロそなた一人ぞ。常々、曹騰がそなたは何の後ろ盾もなく……ないからこそ中立で物事を判断し、調査して、事を行える人間だと耳にタコができるほどかの者が言うから今度も許すのだ。
 ただ曹騰にそのように褒められながら、今回について調査が足りないのに私に意見するとは、そなたらしくはない。」
 と言って席を立ち去り際
 「このような噂を流す小賢しい者達の正体をなんとして調査し探し出して私の許へ引き出すように。」
 と彼に命じる。

 


 


   


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カレンダ
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