ケイタイ小説カフェ「ソルノチェセル」 - 2008/11/03

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2008年11月03日(Mon)▲ページの先頭へ
真三國志曹操編−48-
 (これで江京を殺したら、閻氏を敵対することになる。)
 勝てるのか……生き残れるのか。
 孫程は自らに問いかける。しかし勝算はなく、味方も少ない。
 「このまま、閻氏の専制を許せば漢は滅びて動乱になる」
 その言葉を酒のように飲み込み、その勢いだけで自分を何とか支えているというのが今の彼の状況である。
 (やばい、震えてきた)
 小刻みに右手が震えてくる。これだとばれると思い、必死に左手で止めようとするが余計ふるえが起こる。
 「どうしたんだ。孫程」
 その普通でない様子に李閏が声を掛ける。
 (悟られたか)
 その瞬間彼を突き飛ばし、孫程は無我夢中に突っ込み、彼の持つ剣はその勢いのあまり、江京の体を必要以上に深く突き刺す。
 (悟られたら、私は殺される)
 「・・・・・」
 どうして。と口は動いたものの言葉にすることが出来ず、江京は絶命する。
 張逵は驚きのあまり声を出そうとしたが、言葉にならない。ここには閻氏の息の掛かった者も居たはずであるが、そんな者達も含めて金縛りにあったように動けない。
 襲いかかってくると思い、慌てて転ぶように深く突き刺さった剣を強引にひっこぬてた孫程は慌てて身構えたのだが、周囲の人々の怯えたような視線と、自らのほほに浴びた返り血で、冷静になった同時に一気に気が大きくなり叫ぶ。
 「先帝の正当の血筋である済陰王を追い落としないがしろにして、閻氏の専制を許した江京を討った。我に逆らい済陰王の邪魔をする者は切り倒す」
 そう叫ぶと皆恐れ驚き、飲み込まれたように身動きも出来なかった。宦官達は目でお互いを見回したが、誰一人逆らう様子を見せることは出来なかった。
 それ程の勢いと形相を孫程はしていた。
 「是非もなし……か」
 李閏はごもるようにそう呟き何事か覚悟を決め孫程の前に立ちはだかり言う。
 「そなたの言うとおり、閻氏の専制はもう許せない程である。この混乱を収めるのには彼らを捕らえ済陰王に直ちに即位してもらわねばなるまい。
 孫程殿は、宦官達を率い宮廷を封鎖するとともに閻太后らを押さえろ。張逵は済陰王にその旨を指示を。私は軍を率いて、都の治安を守る」
 
 



   


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カレンダ
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