ケイタイ小説カフェ「ソルノチェセル」 - 2008/10/14
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2008年10月14日(Tue)▲ページの先頭へ
真三國志曹操編−34−
実際に酷い目に遭っている皇太子に思わず尋ねる。
「……本当にそれで良いのか。」 「それで、我が積みの命が救われるのなら。」 彼はそう言うと、頭を下げる。表情を消しているところからすると納得はしては居ないのかもしれない。だが、理不尽を受け入れなければ行けないのだから仕方ないだろう。 「政治の表舞台から退きたいと思います。宮内で本などを読み、ひっそり暮らしたいと思います。」 そう言うと未練がましいことは言わずに、皇太子と曹騰と連れだって退出した。 「皇太子様。すみません。」 曹騰は彼に対し頭を下げる。 すると彼は、先程見せなかった笑顔を彼に見せる。 「謝ることはない。以前からそなたからケ太后が死んだら早々に皇太子の地位を返すようにと言われていた。閻一族が手をこまねいて私を殺す機会を伺っているから、絶対に部下も含めて大人しくするようにと言われていた事だ。 腹はすでにくくっている。むしろそうあらかじめ言われているのにもかかわらず私の判断が遅れた事でそなたには迷惑を掛けてしまった。」 そう呟くと、皇太子はここから先の曹騰の見送りを断る。 その時、少し曹騰は悲しそうに目を細める。しかし一息つくと笑顔を見せる。 皇太子が我慢をするのが彼の使命であるように、曹騰自身は彼の許から離れて中枢から、皇帝の近臣として彼を守らなければいけないのである。 感情を見せている場合ではないし、閻一族に曹騰自身を理由を与えてはいけないという判断があった。 「・・・・それにしても、父上は。」 皇太子の口元が何事か判断しかけたように揺らぎ、口を強くつむんだが、それでも口の中にしまっておく事は出来ず思わず漏らす。 「父上は、えらいやつられていた。折角ケ太后が亡くなられ自由になったというのに、私が知っている父上よりも顔は白く、息づかいも酷く疲れているようだ。」 その時彼が酷くいらだちを感じているように曹騰は感じていた。 (皇帝の具合が良くない事は皇太子にとっては吉事であるはずなのに、それ以上に一人の息子として父親の具合を心配し、同時に何の手も打てない現実に憤りを感じているのだろうか。) 「ご心配なさらず。皇太子様のために私が出来る限り貴方に代わり、父上のお体には気に掛けたいと思います。だから今は我が身の事を」 「分かっている。」 そう言うと、こなしそうな面影を残したまま、曹騰に笑顔で応える。 |
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カレンダ
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