ケイタイ小説カフェ「ソルノチェセル」 - 2008/10/12

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2008年10月12日(Sun)▲ページの先頭へ
真三國志曹操編−33−
 「私の母に向かって部下がそんな無礼を働くとは。統率がなっていない。そんな事で皇帝となり将軍達を支配できるのか。」
 怒りは主人である皇太子に向けられていた。
 「すぐに母に無礼をした物を連れてこい。それと一緒に皇太子も連れてこい。」
 そう怒鳴る最中、側近の者が伝える。
 「皇太子が曹騰殿と面会を求めております」
 「・・・・そうか。」
 流石に曹騰は皇帝の気持ちも分かるようである。皇帝の怒りを待つのではなく、先手を打ってその怒りを封じ込めようとしているのである。
 (もう一歩遅れれば、曹騰が助けられないように釘付けにしたのに。)
 二人で謝罪をして許しをくむのか、それとも二人で皇帝に対抗しようとするのか。
 曹騰の弁舌に丸め込まれないようにと思いながら、彼らに皇帝は対峙する。
 「……で何が言いたいのだ。」
 と面会の理由を問うと皇太子は頭を下げ願いを乞う。
 「恐れながら、野王君に無礼を働いた者を助命していただく代わりに、今回の騒ぎの責任を取り皇太子の地位を下りさせていただきたい。」
 その言葉に思わず皇帝は曹騰を見る。すると伏せている彼と皇帝の視線がまざわり、曹騰は笑みを見せる。
 (皇太子がその地位を失うのなら、笑顔を見せる状態じゃないはず。それなのに会心の笑みとは)
 一瞬、不謹慎なその笑みに身震いがする。何か彼に皇帝は心の底まで見透かされているような錯覚を感じたのだ。
 (まさか私の意図を計り、我が悲願を果たすために、曹騰は動いたのではないか。)
 皇帝が皇太子を廃立したいという事を知っていて、それを果たすために動いたのではないか。そんな思いが皇帝に芽生える。
 現実として、野王君に部下が無礼を働いたとしても所詮は部下の命を差し出せばそれで済む事である。謀反をたくらんでいるわけでもなければ、廃立は難しい。
 彼の代わりに閻氏が皇太子に望む者は年が幼く、しかも病弱であり、現皇太子が普通に考えれば順番が先であり、無理に皇帝が望めば、儒学者達も「倫理に反する」と反対の声を上げる可能性がある。だからこそ、今まで皇太子を廃するところまで出来なかったのである。
 (皇太子もケ太后に散々跡を継ぐ者だと言われ続けて居たわけだし、若い故納得は出来ないはず)
 (それを説得して私の都合の良い形にしてくれたとは、ケ太后が死んだ事で皇太子を見限ったか。裏切って私に仕えた方が得策だと思ったのか。)
 
 
 


   


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カレンダ
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