ケイタイ小説カフェ「ソルノチェセル」 - 2008/10/11

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2008年10月11日(Sat)▲ページの先頭へ
真三國志曹操編−32−
 そんな状況であるが、皇太子は動かずにいた。
 監視が厳しく動けないというのもあったが、彼ら自身が担いでと言う動きがあるわけでもなく、また実際個人的に親しいというわけでもないのだから、皇帝のそう言う動きを良くは見ては居なかったが、だからといって彼らのために積極的にどうこうすべき立場でもなかったのである。
 (『いずれ、ケ太后が死ぬ日が必ずやってくる。その時どんなことがあっても皇帝に疑いをもたれることをしてはいけません』)
 そう曹騰はケ鳳と同じように言っていた。だからこそ皇太子はその時は沈黙を守るとともに、そう言う不満の動きに対して一切関係を持たなかったのである。
 だが皇太子達が動かなくても……いやだからこそ配下達が不満を抱えていた。明らかに閻氏らが力を持ち皇太子廃立に動くことを心穏やかに見ていられなかったのである。
 そんな彼らに火に油を注ぐ出来事が偶然にも重なる。
 閻氏派が力を持つ原因となり、安帝の乳母として権力を握っていた野王君が、そう言う人達が居る前で「皇太子は、ケ太后のおかげで皇太子になれたのに、その一族を見殺しにした弱虫だ」と大声であざけ笑ったのである。
 「そんなことを言うと恨みを買いますぞ。」
 と側近が諫めたが、彼女は更に「皇太子は謀反を起こすつもりであったのに、閻氏後からに怯えて何も出来ない」とか「そう言う腹黒い人間は皇太子としてふさわしくなす」「そんな弱虫で偽善者である皇太子は皇帝になる資格はないわ」と、周囲に聞こえるような声で更に言う。
 その振る舞いに、皇太子の側近が怒りをこらえきれずに抗議をする。
 「皇太子様は弱虫ではなく英邁な方である。それなのに貴様らが陰謀をたくらみ追い落とそうといつもしやがって。」
 「なんざますの。皇太子の配下の分際で皇帝の母とも言っていい乳母の私にそのような口の利き方はなんざますの。このような愚か者が部下というのなら皇太子の器量などたかがしれてますわ」
 そう見下して野王君は余計あざけ笑うから、皇太子の部下は余計怒り殴りかかんとする。更にそれを止めようと側近や宦官が押し寄せ、さらに野王君を守ろうと警護の者や彼女のお付きの人、閻氏派の人間などが集まり、大きな騒ぎとなる。

 「何。皇太子の配下の者が野王君を宮中で殺そうとしただと」
 皇帝にはそう言う形で伝わり激こうする。
 


   


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カレンダ
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