ケイタイ小説カフェ「ソルノチェセル」 - 2008/10/08

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2008年10月08日(Wed)▲ページの先頭へ
真三國志曹操編−30−
 (ケ父子を殺すわけにはいかない。)
 彼らの命がけの決意に、楊震もそれに応えようと皇帝を説得を試みずには居られなかった。
このままでは彼ら父子は食を断ち命を絶つこと、彼らのような名臣を見殺しにするようなことが人心を失う事を彼は熱心に皇帝に説く。
 すると、さすがに皇帝も大きな理由もないのに彼らを殺す事には後ろめたさを感じていたようであるし、後でどんな批判が出るか分からないと思うと、表情が思わずこわばってしまう。
 一瞬だけであるが躊躇する表情を見せる。
 「躊躇してはなりません。彼らが自ら命を断つと言っても彼らは本気でそんな事をするつもりはないのに、いちいちそれに動じて妥協すれば奴らは『死ぬと脅せば何度も言う事を聞く』と皇帝の事を見下すし、今後も彼らの気に入らない事をする度にそんな脅しをしてくるはずです。
 第一彼らが死んだとしても、生きている限り皇帝の邪魔をするような輩です。彼らの存在とケ太后の存在がいかに皇帝をないがしろにしたかを考えたら、彼らが死んでも当然な輩です」
 そんな皇帝に宦官の樊豊が力強く断言し言葉を続ける。
 「楊震と言う男も、結局はケ一族と政治を占有してきたような輩です。所詮楊震の言葉も今までどおり政治を占有したいだけ。あるいは、ケ一族から賄賂を受けて彼らの除名をしようとしているだけです。」
 「私が例え悪事をしても『天知る、地知る、汝知る、我知る』と言い、後ろめたい事をすれば必ず明らかになると訓辞をし、かたくなに賄賂を拒絶しているものを貴様はしらんのか」
 精錬で知られそれを守り続けた楊震は思わず声を上げ否定をする。だが怒鳴ったとし
ても皇帝は彼の言葉を信じようとはしない。むしろ彼自身の思い通りにするには信じない方が良いという意識もあり、樊豊の言葉に対してのみうなづく。
 「賄賂を受けているのはこの宦官だろ。」
 更に樊豊に対して抑えきれない怒りを楊震はぶつける。それと同時に本能的に
 (閻皇后の一族が政治を牛耳りたいからあえて樊豊は言っている)と感じる。
 そしてその為に彼ら一族は物欲に目がない宦官をかねて買収し、皇帝の回りを自分達の都合のいい人に固めようとしているのかもしれないのである。
 「だまれ。」
 覚悟が決まったのか、今まで黙っていた皇帝は怒鳴り声を上げる。
 「我が決めた裁断にケ一族も楊震を異議を申して……皇帝とは絶対の物であり、私が熟慮して決めた事にたいして、そのような口ぶりは絶対ゆるさん。
 賄賂をもらい我に口答えする物はケ一族と同罪じゃ。
 貴様も大尉はクビだ。」

 
 


   


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カレンダ
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