ケイタイ小説カフェ「ソルノチェセル」 - 2008/07/20

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2008年07月20日(Sun)▲ページの先頭へ
真三國志関羽編−17−
(そういえば)
玄徳という男は思い起こすと始めてあったときから張飛を決して軽くは見ていない。
(「10万の軍と対峙する将になる男だ」)
と言うことを彼は言い続けていた。
常に張飛の力を評価する態度で接し続けていた。
それを裏付けるように玄徳は言う。
 「手下になれ。とは言わない。ただ良かったら力を貸して欲しい」
 「お前のために何故俺が働かなければいけないんだ」
 言い方を変えただけだろうと、反発をする張飛。
 玄徳はそれに対して首を振る。
 「お前自身のためだよ。」
 「俺のため……?」

 お前の武勇なら、戦いの中では真っ先に戦陣を切るだろう。
 戦いは緻密な戦略が勝敗をもたらすことがあるが、多くの場合戦いを決するのは勢いだ。最初の激突で部隊の士気は大きく変化する。
 相手が烏合の衆であったり、統制が取れていなかったりすれば、それだけで勝敗が決する場合があるし、初戦を制するかどうかで全体の流れが決してしまうことがある。
 「初戦を制して勝つことが出来れば、その勇名は戦陣を切った者となる。
 それにお前の武勇で敵の多くの首をあげることが出来るのなら、貴方の武勇は大きく宣伝される事になる。」
 そうなれば張飛の出世の道は開かれるのである。
 「それに最初に言ったが、これからは騎兵による集団戦が戦いの主になっていく。例えそうでなくても、将は徒ではない。馬に乗り指揮をしなければならないから、その技術に優れていることは決して損にはならない」
 そして馬術を習得するには馬商人である張の手下はその道の専門家だ。なにより玄徳はあれだけの荒馬を乗りこなせる能力がある。
 彼の言うとおりここにいてそれを習えば、将として必要な技術を習得できるかもしれない。
 「と言うわけで、まあゆっくり考えて欲しい。」
 そういうと部下に酒を持ってくるように命じて、席から離れる。
 「敢えてそなたが酒が好きなことを分かっていて、敢えて我慢してもらったのは、真剣に話を聞いて欲しかったからだ。
 言うことは言ったから、ここにいる人間に迷惑を掛けない程度なら酒を飲んでもかまわないから、今日は客人としてゆっくりしていけばいい。」
 そういうと言うべきことは言い終えたという感じで、玄徳は席を外していった。




   


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カレンダ
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