ケイタイ小説カフェ「ソルノチェセル」 - 2008/03/30

刹那のミニミニ小説+連載小説のサイト。

2008年03月30日(Sun)▲ページの先頭へ
冬のように心を閉ざした彼女。
彼女の言葉は、透き通るほど綺麗だった
ぬるま湯の中を生きた私には
彼女の厳しさに触れれば凍えるようなものだった。
冷たい彼女を
私と同じように変えたかった。
やさしい手で氷のように身を固める彼女に触れたかった。
北風のように身を裂くような鮮烈な彼女の言葉は
唇で心の中から暖かくしたかった。
でもやさしく触れるたびに
彼女は氷が溶けていくように
その瞳から溶けた強さが涙になってあふれていった。
冬のように閉ざした彼女の存在は
小さく、目立たなくなっていき
私の手の中から滑り落ちた。
私が手を伸ばしたから彼女はもう目の前から消えた。
たとえ春になったとしても、ここには彼女は居ない



   


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カレンダ
2008年3月
           
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