評論−北野監督「座頭市」− |
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2008年04月13日(Sun)
評論−北野監督「座頭市」−
チャンバラ×タップ×お笑い
エンターテイメント映画として高い評価を受ける座頭市。 映画はその3つの組み合わさっている。 全く相容れない3つの要素であるが、実はある一つのキーワードにより この3つは繋がっている そのキーワードは 「浅草」 ビートたけしがお笑いとして、その第一歩を歩んだ浅草。 ストリップ小屋で下積みをして、笑いの芸を磨いた場所。 それまでのビートたけしは、内なるコンプレックスと優秀な兄達の中で 彼自身はユーモアもある人間であったが、その才能を気付かずいい加減な生活を送っていた。 そんな彼が浅草で、ダンディーな男に出会う。 ビートたけしの師匠と言われる人物で、 当時一流のお笑い芸人が居る浅草の名人の一人である。 その彼はお笑いでありながら、ビートたけしにタップを披露し 人を笑わせる仕事であるけれど、いい加減な物ではなく芸を極めること なにより、それにプライドを持って一流であることを示した。 そしてビートたけしは彼に憧れタップを習い、 時々彼はタップを特技の一つとして、テレビに披露したりして、人生の一つとなっていく。 そんなたけしの師匠ら、一流の芸能が浅草でストリップなどの合間に演じたのが寸劇の時代劇。 笑いあり・涙あり・チャンバラあり その内容は映画「座頭市」の世界が形と時間は違うがそのものである。 彼はそれを……かつて憧れていた先人の芸をスクリーンに表現したかったのではないだろうか。 事実スピードと何より間合いが時代劇の間合いとは異なる。 狭い空間でどう激しくという物を重視した殺陣である。 最後のタップダンスは洋であり、時代劇の我とは大きく異なり、おかしいとしか思えない物である。 しかし浅草の芸を表現するという立場から作るのなら、北野監督には全くそれは異質の物とは成り得ない。 この座頭市は、焼死した彼の師匠に対するオマージュなのだ。
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